オリーブの国として名高いイタリアには、実に500種類以上の品種が存在すると言われています。イタリア原産のオリーブは、その土地の風土や気候に合わせて独自の進化を遂げてきました。そのため、オイルにした時の風味や実の食感、育てやすさなど、品種ごとに驚くほど多様な個性を持っています。
この記事では、オリーブのイタリア原産品種とその特徴について、初心者の方にも分かりやすく解説します。有名な品種から少し珍しいものまで幅広くピックアップしました。自分好みのオイルを選びたい方や、自宅でオリーブを育ててみたいと考えている方は、ぜひ参考にしてください。
イタリア産オリーブの魅力を知ることで、毎日の食卓やガーデニングがさらに楽しくなるはずです。それぞれの品種が持つ物語や、最適な活用方法を一緒に見ていきましょう。
オリーブのイタリア原産品種の全体像と主な特徴について

イタリアは世界有数のオリーブ生産国であり、その品種の多さは世界一とも称されます。南北に長いイタリア半島では、地域ごとに異なる気候に適応した多様な品種が栽培されてきました。まずは、イタリア原産品種全体に見られる傾向や、分類の基本について理解を深めていきましょう。
イタリア全土で500種類以上!多様な品種が育つ理由
イタリアには現在、確認されているだけでも500種類を超えるオリーブの品種が存在します。これは世界のオリーブ品種の約4割に相当すると言われており、イタリアがいかにオリーブ栽培に適した環境であるかを物語っています。この多様性は、イタリアの複雑な地形と気候によって生み出されました。
北部の湖畔エリアから中部の丘陵地帯、そして日差しの強い南部や島々まで、それぞれの環境に最適な品種が選抜されてきたのです。例えば、寒さに強い品種や、乾燥に耐える品種など、地域ごとの課題を克服するために独自の進化を遂げました。この多様性が、イタリア産オリーブオイルの複雑で豊かな味わいの源となっています。
また、イタリアの人々は古くから地元の品種を大切にする文化を持っていました。近代化が進んでも、効率性だけを求めずに伝統的な品種を守り続けてきたことが、現在のバリエーション豊かなラインナップにつながっています。各地域には「その土地でしか育たない」と言われる希少な品種も数多く残されています。
主要な栽培地域とそれぞれの個性の違い
イタリアのオリーブ栽培は、大きく分けて北部、中部、南部の3つのエリアに特徴が分かれます。北部のルガーナ地方やリグーリア州では、マイルドで繊細な味わいの品種が多く見られます。厳しい冬を越えるため、寒さに耐性のある品種が選ばれているのも特徴です。
中部のトスカーナ州やウンブリア州は、世界的に有名な高品質オイルの産地です。ここでは、ハーブのような爽やかな香りと、ピリッとした辛味が特徴的な品種が主流となっています。いわゆる「高品質なエキストラバージンオリーブオイル」のイメージに近い、パンチの効いた味わいが多い傾向にあります。
南部のプーリア州やシチリア州は、イタリア最大の生産量を誇るエリアです。強い日差しを浴びて育つオリーブは、実が大きくオイルの含有量も豊富です。味わいはフルーティーで濃厚なものが多く、熟したリンゴやトマトのような香りを感じさせる個性的な品種が揃っています。
オイル用とテーブル用(食用)の使い分け
イタリア原産のオリーブは、その用途によって大きく3つのタイプに分けられます。1つ目は、油分を多く含みオイル抽出に適した「オイル用品種」です。2つ目は、果肉が厚く加工してそのまま食べるのに適した「テーブルオリーブ(食用)品種」です。そして3つ目は、その両方に使える「兼用品種」です。
オイル用品種は、実の中に含まれる油分の割合が高く、香りが強いのが特徴です。一方で、テーブルオリーブ用は、実の大きさや食感の良さ、アクの抜けやすさが重視されます。イタリアでは、料理に合わせてオイルを使い分けるだけでなく、前菜として出される実の品種にも強いこだわりを持っています。
家庭で栽培を検討する場合、実を収穫して塩漬けにしたいのか、それとも観賞用として楽しみたいのかによって選ぶべき品種が変わります。品種ごとの特性を知ることで、自分の目的にぴったりのオリーブを見つけることができるでしょう。
世界中で栽培されるトスカーナ原産の有名品種

イタリアの中でも、特に高品質なオリーブの産地として知られるのがトスカーナ州です。トスカーナ原産の品種は、その優れた香りと安定した品質から、現在ではイタリア国内のみならず世界各地で栽培されています。ここでは、トスカーナを代表する3つの重要品種をご紹介します。
フルーティーな香りが魅力の「フラントイオ」
フラントイオは、イタリアを代表する最も有名なオイル用品種の一つです。名前の由来はイタリア語で「オリーブ搾油所」を意味する言葉からきており、まさにオイルを採るための主役級品種と言えます。樹勢が強く、成長が早いため、世界中のオリーブ農園で広く採用されています。
この品種の最大の特徴は、その圧倒的な香りの良さにあります。刈りたての草や青いリンゴ、アーモンドのようなフレッシュでフルーティーな香りが非常に強く感じられます。味わいには適度な苦味と辛味があり、バランスが取れているため、どんな料理にも合わせやすいのが魅力です。
また、フラントイオは環境適応能力が高く、病気にも比較的強いため、日本でも庭木や栽培用として人気があります。自家受粉(自分の花粉で実をつけること)もしやすい性質を持っていますが、他の品種と一緒に植えることでより収穫量が安定します。初心者からプロまで愛される、王道のイタリア品種と言えるでしょう。
育てやすく初心者にもおすすめの「レッチーノ」
レッチーノは、フラントイオと並んでトスカーナを代表する品種です。非常に強健で、特に寒さに対して強い耐性を持っているのが大きな特徴です。オリーブは本来温暖な気候を好みますが、レッチーノは比較的寒い地域でも元気に育つため、世界中で重宝されています。
オイルの味わいは、フラントイオに比べると非常にマイルドで繊細です。苦味や辛味が控えめで、優しい甘みを感じる上品な仕上がりになります。癖が少ないため、オリーブオイル独特のピリッとした刺激が苦手な方や、繊細な魚料理の味を活かしたい時に最適なオイルになります。
栽培の面では、樹形が横に広がりやすく、銀色がかった葉が美しいため観賞価値も高い品種です。成長が緩やかで剪定もしやすいため、鉢植えで楽しむのにも向いています。環境の変化に強く、枯れにくいことから、初めてオリーブを育てる方に最もおすすめしたい品種の一つです。
受粉樹として欠かせない「ペンドリーノ」
ペンドリーノは、そのユニークな樹形と役割で知られる品種です。名前はイタリア語の「ペンドロ(しだれる)」に由来しており、柳のように枝が下に垂れ下がる美しい姿が特徴的です。この優雅な樹形から、庭園のシンボルツリーとしても非常に人気があります。
しかし、ペンドリーノの最も重要な役割は「受粉樹」としての能力です。オリーブの多くは、自分の花粉では実をつけにくい「自家不結実性」という性質を持っています。ペンドリーノは花粉の量が非常に多く、他の多くの品種と受粉の相性が良いため、収穫量を増やすための助っ人として農園に必ずと言っていいほど植えられています。
オイル自体の品質も高く、アーモンドのような香ばしさと軽やかな味わいが特徴です。実のサイズは小ぶりですが、オイルの含有量は安定しています。観賞用としての美しさと、他のオリーブを助ける機能性を兼ね備えた、トスカーナの庭には欠かせない名脇役です。
トスカーナ3品種の比較
| 品種名 | オイルの味わい | 主な特徴 |
|---|---|---|
| フラントイオ | フルーティー・スパイシー | 香りが非常に豊かで成長が早い |
| レッチーノ | マイルド・繊細 | 耐寒性が高く、初心者でも育てやすい |
| ペンドリーノ | 軽やか・ナッティ | しだれる枝が美しく、受粉樹として優秀 |
個性際立つ南イタリアおよび中部イタリアの主要品種

イタリア南部や中部では、地元の伝統料理と深く結びついた、非常に個性の強い品種が栽培されています。これらはトスカーナの品種とはまた異なる、力強い風味や独特の食感を持っています。ここでは、特に注目すべき3つの品種をピックアップして詳しく見ていきましょう。
ポリフェノール含有量が豊富な「コラティーナ」
南イタリアのプーリア州を代表する品種がコラティーナです。この品種は、オリーブオイルの健康成分として知られる「ポリフェノール」が非常に多く含まれていることで有名です。ポリフェノールは抗酸化作用が高いため、コラティーナから作られたオイルは非常に酸化しにくく、長持ちするという利点があります。
味わいの特徴は、なんといっても力強い苦味と喉を刺激するような辛味です。これはポリフェノールが豊富に含まれている証拠でもあります。青いトマトやハーブのような野性味あふれる香りが立ち上がり、口に含むと濃厚なコクが広がります。初めて食べた方はその刺激に驚くかもしれませんが、一度ハマると病みつきになる力強さです。
コラティーナのオイルは、グリルした肉料理や、豆のスープ、温野菜など、素材の味がしっかりしたものによく合います。オイルそのものがソースのような役割を果たしてくれるため、シンプルな料理のグレードをぐっと引き上げてくれます。健康志向の方にもぜひ選んでいただきたい、エネルギッシュな品種です。
独特なスパイシーさとコクを持つ「モライオーロ」
モライオーロは、主にイタリア中部のウンブリア州やトスカーナ州の標高が高い丘陵地帯で栽培されている品種です。厳しい傾斜地や乾燥した痩せた土地でも育つ、非常にタフな性質を持っています。樹のサイズは比較的コンパクトで、実が枝にびっしりとつく様子は圧巻です。
この品種から採れるオイルは、「黒胡椒」のようなスパイシーさと、どっしりとしたコクが特徴です。草木のようなグリーンの香りが非常に濃厚で、後味には心地よい苦味が残ります。フラントイオなどとブレンドされることも多いですが、モライオーロ単一のオイル(モノバリエターレ)は、その個性をダイレクトに味わえる逸品として珍重されます。
栽培においては、寒さや乾燥に強い反面、根を張るのがやや遅いという繊細な一面もあります。しかし、一度根付いてしまえば、毎年安定して高品質な実をつけてくれます。イタリアの伝統的な丘陵地の景観を支えてきた、職人気質な品種と言えるでしょう。
シチリアを代表する大粒品種「ノチェラーラ・デル・ベリーチェ」
シチリア島の西部、ベリーチェ渓谷原産のノチェラーラ・デル・ベリーチェは、イタリアが誇る「兼用品種」の最高峰です。この品種の最大の特徴は、ゴルフボールを少し小さくしたような見事な大粒の実です。美しい鮮緑色の実は、テーブルオリーブとして世界中で愛されています。
オイルに加工すると、フレッシュなトマトやアーティチョーク、青いバナナを思わせる独特のフルーティーな香りが広がります。辛味と苦味は中程度で、非常にクリーミーな質感が特徴です。バターのような濃厚さがありながら、後味はスッキリとしているため、カルパッチョなどの生魚やサラダによく合います。
テーブルオリーブとして食べる際は、そのパリッとした肉厚な食感と、ジューシーな果肉を楽しむことができます。塩漬けにしても色鮮やかさが損なわれにくいため、パーティ料理などの彩りとしても重宝されます。1つで二度美味しい、シチリアの太陽を凝縮したような魅力的な品種です。
南イタリアの品種は、その土地の強い日差しと乾燥に耐えるため、成分が凝縮される傾向にあります。そのため、オイルの色も濃い黄金色や深いグリーンになりやすく、視覚的にも豊かな気分にさせてくれます。
食卓を彩るテーブルオリーブとして人気のイタリア品種

オリーブはオイルとして楽しむだけでなく、そのまま食べる「テーブルオリーブ」としても非常に奥が深い食材です。イタリアには、食感やサイズ、味わいにこだわった食用専用の品種が数多く存在します。ここでは、日本のスーパーやレストランでも見かけることの多い、人気の3品種をご紹介します。
北イタリアの宝石と呼ばれる「タジャスカ」
タジャスカは、イタリア北部のリグーリア州、特にフランス国境に近いリビエラ海岸周辺で栽培されている非常に希少な品種です。実は非常に小粒ですが、その中には驚くほどの旨味が凝縮されています。完熟すると紫から黒っぽい色になり、独特の美しいグラデーションを見せます。
この品種の特徴は、ナッツのような香ばしさと、バターのようにとろけるような食感です。苦味やアクが非常に少なく、オリーブ特有の癖が苦手な人でも「タジャスカだけは食べられる」というほど食べやすい品種です。リグーリア州の名産であるバジルペースト(ジェノベーゼ)の隠し味に使われることもあります。
テーブルオリーブとしては、塩水漬けのほか、オイル漬けにされることが多いです。パスタの具材にしたり、サラダに散らしたりすると、料理全体のコクを劇的に高めてくれます。サイズは小さくても、その存在感はまさに「宝石」と呼ぶにふさわしいものです。
世界最大級のサイズを誇る「ベッラ・ディ・チェリニョーラ」
「チェリニョーラの美女」という意味を持つこの品種は、南イタリアのプーリア州チェリニョーラ町が原産です。その名の通り、目を見張るような大きさと、ふっくらとした美しいフォルムが特徴です。世界中のテーブルオリーブの中でも最大級のサイズを誇ります。
肉質は非常に厚く、噛みごたえのあるしっかりとした食感が楽しめます。味わいはマイルドでフルーティー、適度な塩気と甘みのバランスが絶妙です。大きな種を包み込む果肉はジューシーで、1粒食べるだけでも十分な満足感があります。グリーン、赤(着色)、黒の3種類が市場に出回ることが多く、見た目の華やかさも魅力です。
その圧倒的なボリューム感から、前菜の主役としてそのまま提供されるのが一般的です。種を抜いて中に詰め物(スタッフドオリーブ)をするのにも最適です。ワインやチーズとの相性も抜群で、イタリアの豊かな食文化を象徴する品種の一つと言えます。
肉厚でジューシーな「アスコラーナ・テネラ」
アスコラーナ・テネラは、イタリア中部マルケ州のアスコリ・ピチェーノ地方で古くから愛されている食用品種です。名前の「テネラ」はイタリア語で「柔らかい」を意味し、その名の通り果肉が非常に柔らかく、口当たりが良いのが特徴です。
この品種を語る上で欠かせないのが、郷土料理の「オリーブ・アスコラーナ(アスコリ風オリーブの肉詰めフライ)」です。種を抜いた大粒のアスコラーナに、ひき肉やチーズを詰めて衣をつけて揚げたもので、イタリア全土で愛される絶品おつまみです。加熱しても損なわれない果肉の旨味と、爽やかな酸味が肉の脂と最高のハーモニーを奏でます。
もちろん、そのまま塩漬けにして食べても非常に美味です。香りは繊細で、どこかハーブのような清涼感を感じさせます。栽培面ではやや繊細で、害虫の影響を受けやすいという難点もありますが、その味の良さから多くの愛好家が存在し、伝統が守られ続けています。
品種ごとの特徴を活かしたオイルの選び方と活用法

イタリア原産のオリーブ品種にはそれぞれ個性があるため、それらを活かしたオイルの選び方を知ることで、料理のレパートリーが大きく広がります。単に「イタリア産だから」という理由だけでなく、品種の特徴に着目した選び方のコツを整理してみましょう。
風味の指標となる「フルーティー・辛味・苦味」
オリーブオイルの風味を評価する際、重要な3つの要素が「フルーティー(果実味)」「辛味(喉への刺激)」「苦味(舌への刺激)」です。これらの強弱は、品種によってほぼ決まっています。自分の好みがどのタイプなのかを知ることが、失敗しないオイル選びの第一歩です。
例えば、レッチーノやタジャスカは「マイルド」な部類に入り、3つの要素が全体的に穏やかです。一方で、コラティーナやモライオーロは「インテンソ(力強い)」と呼ばれ、辛味や苦味がガツンと来ます。フラントイオはその中間である「ミディアム」に位置し、非常にバランスが良いとされています。
店頭で選ぶ際は、ボトルのラベルに記載されている品種名を確認してみてください。最近では、単一品種のみで作られた「モノバリエターレ」という表記も増えています。複数の品種を混ぜたブレンドオイルは味が安定していますが、単一品種のオイルは、その品種ならではの個性をダイレクトに味わえる面白さがあります。
料理とのペアリングを楽しむためのコツ
ワインと同じように、オリーブオイルにも料理との「相性(ペアリング)」があります。基本となる考え方は、「料理の強度」と「オイルの強度」を合わせることです。繊細な味の料理にはマイルドなオイルを、パンチのある料理には力強いオイルを合わせるのが王道のテクニックです。
白身魚のカルパッチョや、豆腐、しらすなどの淡白な素材には、レッチーノのような優しいオイルがぴったりです。逆に、赤身肉のステーキや、ニンニクを効かせたトマトソース、青魚のグリルなどには、コラティーナやモライオーロのようなスパイシーなオイルが負けずに寄り添ってくれます。
また、温かい料理の仕上げにオイルを回しかけると、熱によって香りが一気に立ち上がります。この時、品種特有の香りが鼻をくすぐり、食欲をそそる最高のスパイスとなります。サラダにかけるだけではなく、最後にひと回しする「調味料」としての使い方をぜひ試してみてください。
オリーブオイルを新鮮に保つための保存方法
せっかくこだわりの品種を選んでも、保存状態が悪いとその特徴が失われてしまいます。オリーブオイルは非常にデリケートな食品で、光、熱、酸素が大敵です。特にイタリア産の高品質なオイルは、香りの成分が飛んでしまいやすいため注意が必要です。
保存する場所は、直射日光の当たらない涼しい暗所が鉄則です。ガスコンロの近くなどは温度変化が激しいため避けてください。また、蓋をしっかり閉めることも大切です。空気に触れると酸化が進み、せっかくのフレッシュな風味が「油臭さ」に変わってしまいます。
なお、冷蔵庫に入れるとオイルが固まってしまうことがありますが、これは品質が悪いわけではなく、オイルの成分が低温で結晶化するためです。ただし、出し入れによる温度変化も劣化の原因になるため、基本的には常温(15度〜20度前後)で保管し、開封後は1〜2ヶ月を目安に使い切るのが理想的です。
品種別おすすめ料理ペアリング
| オイルの種類(品種) | 相性の良い料理 |
|---|---|
| レッチーノ(マイルド) | 白身魚、サラダ、蒸し鶏、豆腐 |
| フラントイオ(ミディアム) | パスタ全般、温野菜、パン、スープ |
| コラティーナ(インテンソ) | 赤身肉のグリル、トマト料理、豆料理、シチュー |
オリーブのイタリア原産品種とその特徴を活かして日常を彩ろう
オリーブのイタリア原産品種は、その多様性と奥深さで私たちを魅了し続けています。今回ご紹介したように、トスカーナのバランスの取れた「フラントイオ」や「レッチーノ」、南イタリアの力強い「コラティーナ」、そして食卓の華となる「タジャスカ」や「チェリニョーラ」など、それぞれが唯一無二の個性を持っています。
自分の好みに合った品種を知ることは、単にオイルを選ぶだけでなく、イタリアの豊かな歴史や風土に触れることでもあります。栽培に挑戦して銀色の葉が揺れる姿を眺めたり、料理に合わせてオイルを使い分けたりすることで、日常の何気ない瞬間がより豊かで特別なものに変わっていくでしょう。
イタリア産オリーブの世界は、知れば知るほど新しい発見がある魅力的な分野です。まずは気になる品種のオイルを1本手に取ったり、レストランで品種を意識して味わってみたりすることから始めてみてください。その一口が、オリーブという素晴らしい植物の虜になる第一歩になるかもしれません。


